従来型英検、英検S-CBT、英検CBTの違いについて(受験者に朗報あり)
従来型英検、英検S-CBT、英検CBT、名前は似ているけれど何がちがうのかしら?
この記事を読めば、あなたの疑問は簡単に解決します。
従来型英検とは?
英検®と呼ばれていますが、本記事では差別化のため、「従来型英検」と呼びます。
- 一般の方(つまり誰でもOK)が受験できる従来型の英検
- 4、5級はリスニングとリーディングを実施で合否判定
- 1級、準1級、2級、準2級、3級は、一次試験にてリスニング、リーディング、ライティングを実施
- リスニングは室内のスピーカーから流れる
- 全て鉛筆にてマークシートまたはライティングを行う
- 1~3級の1次試験合格者は、別日にて二次試験の面接試験を実施
- 実際に試験会場に足を運び、面接官と対面式で試験を行う
英検CBTとは?
- 一般の方(つまり誰でもOK)が受けられることができる新型の英検
- 従来型英検と問題形式・難易度は同じ
- 現在、準1級~3級までが対象
- 従来型英検との違いは、1日でスピーキング、リスニング、リーディング、ライティングの順に実施
- パソコン画面を見て、ヘッドフォンをつけて面接、リスニングを実施
- リスニング、リーディング、ライティングは全てパソコンに入力
- https://www.eiken.or.jp/cbt/
英検S-CBTとは?
- 一般の方(つまり誰でもOK)が受けられることができる新型の英検
- 元々は大学受験生向けの検定試験。2020年3月2日から一般申込を開始
- 従来型英検の試験内容、難易度は同じ
- 現在、準1級~3級までが対象
- パソコン画面を見て、ヘッドフォンをつけて面接、リスニングを実施
- リスニング、リーディングは全てマークシートに鉛筆で記入
- ライティングは解答用紙に直接記入
- https://www.eiken.or.jp/s-cbt/
英検が複雑化した理由
ここからは僕の見解です。
ご存じの方も多いと思いますが、従来の大学受験「センター試験」は、2021年1月から「大学入学共通テスト」に変わります。その結果、英検も「大学入学共通テスト」に必要な「外部検定試験の利用の仕組み」に沿った改変を余儀なくされました。 しかし、現役高校生や現場教師による猛反発が起き、2021年1月の大学入学共通テストには外部検定試験の利用を見送る流れが生まれています。
(外部検定試験の利用ができる英語の検定試験は他にもありますが、また別の機会に記事にします。)
さて、英検S-CBTは 元々は2020年度から始まる大学受験の外部検定試験にて利用することが可能な検定試験でした。 言い換えれば、大学受験を目指す受験生のためのものであり、一般募集は受付けていなかったわけですね。
しかし、この度の大学共通テストの見直しにおいて、先述の通り、2021年1月の大学入学共通テストにおいて英検S-CBTの利用が見送られました。 その結果、事前予約していた受験者がそのまま受ける場合と、試験を辞退する受験者が二分することになったのです。
英検側としては、何年にもわたって準備を整えてきたわけです。準備していた会場には空き枠が発生しまた。そこで、もともと確保していた座席数を一般申込という形に切り替えることよって、応急措置的に、2020年3月2日から一般募集という形で欠員を補ったのだと考えられます。
軽くまとめると、本来は大学受験生向けの英検S-CBTは、一般の方も受験することが可能になりました。
(従来型英検、英検CBT、英検S-CBTは、それぞれに、メリット・デメリットが存在します。 それはまた別の記事で触れたいと思います。)
1年間に英検を受験できる回数が増加!?
実は受験者に朗報があります。
それは、英検CBTと英検S-CBTが増えたことにより、1つの級を年間に8回も受験することが可能になったことです。
従来型の英検だと1つの級を年間3回までしか受験できませんでした。
従来型英検 3回 英検CBT 3回 英検S-CBT 2回 合計8回 |
つまり、一つの級を年間で計8回受験できるようになったのです。
例えば、英検CBTと英検S-CBTは「同じ回(同じ月)」に1回ずつ受けるということが可能です。
中学や高校の受験(英検の保有級により受験のスコアに可算されることが多い)で、どうしても○○月に合格しなくてはいけないといった方には朗報ですね。
まとめ
今回は3種類の英検の違いをまとめました。それぞれに解答方式に微妙な違いがることは分かっていただけたと思います。
基本的には従来型英検を勉強することで全ての英検に対応することが可能です。それぞれの英検の難易度に差はありません。
また、英検を受験できる回数が増えたことについても触れました。
これからも英検に一番近い職業である僕が英検の状況を敏感に察知して記事にしていきたいと思います。
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