
教室だけが学びの場じゃない。留学先の夜に見つけたこと
皆さん、留学に興味はありますか?
私は、音楽学校が有名な州立大学に正規留学していました。
クラシック音楽を学ぶための忙しい日々の中で、ある夜、偶然耳にした「今夜、学校の向かいのバーでジャズのライブがあるよ」という一言が、私の留学生活に忘れられない瞬間をもたらしました。
ビッグバンドと、伝説の奏者
バーの中は、演奏が始まる前から温かな熱気に包まれていました。
小さな舞台には、教授や学生、地元のプロたちが集まり、洗練されたビッグバンドの音が響き渡ります。
そんな中、バンドリーダーが客席にいたある老人を舞台に誘いました。
地元では「伝説」と称されるサックス奏者で、車いすで聴きに来ていたその老人は、頼りない足取りでゆっくりと舞台へ上がります。
しかし、サックスを手にした瞬間、彼はまるで翼を得たかのように自由自在に音を紡ぎ始めました。
バンド全体が彼の音に引き込まれ、会場の空気が一変する――それは、ただの演奏ではなく、特別な魔法のような時間でした。
星空に気づいた帰り道
ライブが終わり、余韻に浸りながらバーを出ると、不思議と心が軽くなっていました。
いつもは課題や練習に追われ、下を向きがちだった私が、その夜初めて空を見上げたのです。
そこには、驚くほどたくさんの星が輝いていました。
その瞬間、私は「ここにいる意味」を改めて感じました。
音楽は教室だけで学ぶものではなく、こうして生きた音と出会うこともまた、留学でしか得られない経験だったのだと。

留学は、偶然の出会いで豊かになる
留学は、語学や学業のためだけのものではありません。
ふとした出来事や偶然の出会いが、自分の中の何かを変えてくれることがあるのです。
もし留学を考えているなら、ぜひ「興味を持ったものに飛び込んでみる」ことを大切にしてほしい。
きっと、あなたにしか体験できない素敵な瞬間が待っていますよ。
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